そうだ、奥多摩に行こう

津久井にある「姿三四郎決戦の場」の石碑

2017年2月12日 ride FARNA 5800s

せがた三四郎…

Kazuhiko Maedaさん(@monoooki)が投稿した写真 -

「今週の日曜はハイパー練(高強度なやつ)やります」とCWSの方で告知があって楽しみにしていたが、日曜起きてみると体が重く力が出ない。家を出る時間も中途半端に遅れてハイパー組が先に行ってしまったので、走る予定だったコースとその周辺をぶらぶらしてきた。

ハイパー練

城山湖
CWSは尾根幹周辺を走る通常の走行会の他に高強度の「ハイパー練」と呼ばれる物がある。どれくらいハイパーかというと前の人の尻を見ている間に2時間半が過ぎているような感じで、ついていくのに必死でまったく景色を楽しめない。夏は距離が伸びるらしい。

コースは幾つかあるようだけど、今のところ参加させてもらったのは城山湖→津久井湖→大垂水峠のみ。このうち城山湖と津久井湖はあまり探索したことがなくて、走るたびに止まって写真撮りてぇなぁと思っていたので、サイクリングペースでのんびり回ることにした。

津久井にある寺 峯の薬師


城山湖から降りてきてしばらく進むと、宮ケ瀬の方の山がきれいに見える場所があった。立ち止まって写真を撮っていた。

峯の薬師の看板
振り返るとこんな看板があった。展望絶景…いい響きじゃないですか。距離1500mの矢印の先は急な坂になっていたが、気にせず登ってみることにした。

峯の薬師の入り口
ほとんどこういう荒れた道で、きつい斜度で砂利を踏んで滑ってしまい、後半は押して歩いた。車の通った跡があるので人はいるんだなと思いながら進んでいくと寺があった。

峯の薬師事務所
上は高尾山の展望台に似ていた。事務所とトイレと休憩用のベンチしかなく、少し奥に寺があるらしい。

峯の薬師からの展望
津久井湖側の木を切り開いてある場所があり、そこからの眺めがすごく良かった。城山湖からはスカイツリーもよく見えたけど、こちらからもそれっぽい尖った物が見えた。

ここはハイキングコースらしく、そういう風貌の人が何人か登ってきては降りていった。紅葉シーズンもきれいらしい。
城山湖から峯の薬師、城山(津久井城址)へ - まちへ、森へ。

写真中央下の方に道路が見えるが、ハイパー練ではそこを通って相模湖方面へ抜けていく。

謎の石碑

せがた三四郎…

Kazuhiko Maedaさん(@monoooki)が投稿した写真 -

で、姿三四郎である。名前は聞いたことあるけど誰なのか知らない。帰宅して奥さんに聞いてみても同じ感じで、宮本武蔵みたいな昔の人?それにしても「決闘の場」ってすごいね、とググっていたら小説、映画の主人公だった。

TL;DR

  • 小説の主人公で柔道家
  • 戦時中に出た
  • 映画の監督は黒澤明

小説の主人公で柔道家

柔道創成前後の明治時代を背景に、実在の人物をモデルとした柔術家・柔道家および実在の政治家ら(谷干城、伊藤博文、井上馨など)をおりまぜた登場人物により、さまざまな人間模様、柔術・柔道等の戦い、歴史的事件をとりまく人々などを描く。
姿三四郎 - Wikipedia

らしい。複数の章からなり、腕っ節はいいが粗暴な主人公が柔道を通じて本当の強さに目覚めて様々な異種格闘技ライバルたちを破っていく成長物語らしい。映画版のあらすじに詳しく書いてあった。
[姿三四郎 (1943年の映画) - Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A7%BF%E4%B8%89%E5%9B%9B%E9%83%8E_(1943%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB)

なんとなく北斗の拳とか魁男塾を連想した。

戦時中に出た

小説の連載は1942年だが、翌年には映画化されていた。ずいぶんと古い。

映画の監督は黒澤明

1943年に映画化された際、監督は黒澤明だった。しかも処女作だったらしい。小説・映画版のWikipediaには峯の薬師について出てこないが、TV版を見ると話の中盤あたりで「決闘・峰の薬師」と出てくる。

峰の薬師とは

峰の薬師 - Wikipedia によると14世紀頃に作られたとあって歴史がある。そこから200〜300年後の江戸時代に多くの信仰を集めたとのこと。

ちなみに近所の城山湖には「航空神社」という物があったが、あちらは飛行機墜落事故に関連したものらしく、建造は昭和初期だった。

黒澤明といえば三船敏郎

この辺は映画もちゃんと見てないのでまったく知らないのだけど、なんとなくWikipediaを見てたら死没地が三鷹市になってた。お墓は太宰治の近くにあったりするのかな?とこれまたググると川崎にあるらしい。よみうりランドを越えた向こうの方。

今回みたいに変なものでググって変なものが出てくる瞬間がとても好き。

そんな感じで由緒ある場所だった

初め見た時はまったく理解できない謎の石碑と寺だったが、小一時間ググっていたら色々とつながって面白かった。「黒澤明は妥協を許さない」とWikipediaに載っていたので、映画版を見るとこの寺が出てくるのかもしれない。ロードで行くにはちょっと道が悪すぎるので、徒歩かMTBが良いかなぁと思う。

事務所の前でずっと喋っていたおじさんとも少し話をしたら「さっきも自転車が2人来たよ」と教えてもらった。「そっちの階段の方から降りてったよ」とも教えてもらったので、来た道より走りやすいのかな?と期待して降りていったらこうなっていた。


高尾山の稲荷山コースみたいですね。どう考えても無理だったので担いで戻り、来た道を恐る恐る降りた。

Stravaを見返すとなんと区間があった。18人しかチャレンジしてないけど、1〜3位がロードっぽくてやばい。さすがにこういう趣味はないので再挑戦はしないと思う…。

「姿三四郎の得意技は山嵐」「山嵐は背負投と払腰が混ざったような技」という知識を得てからせがた三四郎を見ると、技をかける時の腕と足の動作に注目してしまう。