サイクリングロード、主に多摩サイ上流を日が落ちてから自転車で走ることがあり、歩行者や対向車(自転車)が全然見えなくてお互いにぶつかってるのを見かけたので、原因とか注意点とか気づいたことを書いておく。
無灯火の自転車と歩行者の接触
7 月末、日が落ちた 20 時頃に多摩サイを走ったことがあって、2 回行って 2 回とも接触してるのをみかけた。事故…というほどではないけど、当たりどころやスピードが違ったらどうだったかなという感じだった。
多摩サイ(主に府中エリア)の交通ルールはちょっと特殊で、2〜3m の狭い道路をこのように使えと表示が出ている。
外側左 | 内側左 | 内側右 | 外側右 |
---|---|---|---|
🏃 ↓ | 🚲 ↑ | 🚲 ↓ | 🏃 ↑ |
このローカルルールを知らなかったのか速い自転車に気を使っていたのか、無灯火の中学生が左端を走っていて、同じく左端をこちらに向かってジョギングしていたオジサンにぶつかってめちゃ怒られてた。2 回とも同じパターンだった。
サイクリングロードの昼と夜の違い
サイクリングロードは河川敷に作られることが多くて、昼間はとても見晴らしがいい。歩行者がいても遠目から確認できるので、減速したり端によるなどの対処ができる。
信号もなく車もいないので、犬の散歩やジョギングをする人も多い。ここでマラソン大会が開催されることもある。
これが夜になるとこうなる。サイクリングロード自体に街灯がなくて、自分で前を照らさないと何も見えない。サイクリングロード沿いに道路がある場所は少し明るいけど、自分でもライト持たないと危ないね、という感じになる。
歩いている人が見えなくて忍者に思えてくる
実は夜の写真の方に歩いてる人が 2 人いる。 ライトや反射材を持っていないのでこちらのライトで照らせる距離まで近づかないと見えなかった。
自転車はライトを付けることが一応義務付けられているので、わりと多くの人、体感で 8〜9 割くらいはライトがついている。でも歩行者にはそういう決まりがなくて、ライトも反射材もつけない人が多い。市街地などの明るい場所ならいいけど、街灯のない暗い場所に行くとほぼ見えない。昼間なら目立つ蛍光イエローの服の人でもここではやはり見えなかった。
自分が見た接触の場合も歩行者が忍者になっていて、自転車の方もビックリしていた。
無灯火の自転車もやはり見えない
今時の自転車はオートライトがついてることが多いが、1 万円くらいのママチャリだとうるさくて重いダイナモ式ライトになる。労力の割にたいして明るくないので使わない人がいるけど(自分もそうだった)、めちゃくちゃ危ないのでマジでやめたほうがいい。
足元を照らすほど明るくないけど、「ここにいますよアピール」するだけなら 100 均のライトでも全然良い。
ダイソーかシルクで買ったやつだと思うけど意外と明るい。常時点灯と 2 種類の点滅ができて、電池は CR2032 が入っている。電池交換も簡単で一応防水なので、ダイナモライトが重くて嫌な人はこういうのを買っておこう。
夜道で歩行者が持つと良い物
サイクリングロードに限らず暗い場所で歩行者は反射材とかライト持とうねというのは昔からよく言われることで、警察庁のページにも書いてあった。
普段着に反射タスキとかバンド付けるのは抵抗があるけど、わざわざ夜にジョギングや散歩に行くなら付けておきたい。
一番良いと思う組み合わせは 「足元を照らすライト+全方向に使える反射材」 だと思っている。ライトだけだと背中側がお留守になるし、反射材だけだと無灯火の人から見えないので、この組み合わせが良いなと思っている。
以下、ライトと反射材について書く。
足元を照らすライト
普通の懐中電灯。ウォーキングや犬の散歩の人がよく持っている。持って走るには重さが気になったり左右のバランスが悪くなったりするので、ジョギングの人ではあまり見かけない。
片手に懐中電灯を持つ人は対向時によく見える。手を振る時に足元〜前方にライトが動くので、光がゆらゆらと揺れる感じで「歩いている人がいるな」というのがわかる。ただ欠点があって、後ろと横からはあんまり見えない 。
上の写真のライトはジョギング用に買ったやつで、GENTOS のパトリオ 6という物。単 3 電池 1 本で 10 時間位使える。1,000 円くらいだった。
広い範囲にアピールするライト
懐中電灯とは違って周りにアピールするのが目的のライト。実物を持ってないので Amazon の写真だけど、こちらも GENTOS 製で 1,000 円くらい。二の腕に巻いて使用する。光量もかなりあるので数メートルまでなら照らせるらしい。
サイクリングロードでこれをつけてる人が結構いて、かなり光るので遠目からよく見えてよかった。また腕の振りにあわせて動くので視認しやすい。
多摩サイで 50 メートルくらい離れた人の写真を撮ってみた。中央に見えるやや横長の長方形っぽい光がそれで、色はオレンジ。普通は片手につけるけど、反対側から見えないのを嫌ってか両腕につけてる人もいた。意識高くていいと思う。
Amazon を見ると色の種類がいくつかあるけど、個人的には緑が良いと思う。というのは、青は色の性質上見づらい(というか暗い)、赤系は自転車や車で後ろ側、テールランプに使われる色で、自転車の立場からすると「自分から離れていく、あるいはゆっくり追いついていく物」として見ているので、こちらに近づいてくると予想外なスピードで接近してくることになってビックリする(自転車でも赤色をフロント側に付けてる人がいて、あれ実はめちゃくちゃ危ない)。
ちなみに電池が切れそうなのかパチモノなのか、これ系で暗い人もいた。暗いと意味ないので注意。
反射材
色はなんでもいいので、ある程度の大きさの反射材を身体につけておくと良い。ダイソーとかの自転車コーナーに反射材の付いたゴムバンドが売ってて、それを付けてるだけでもぜんぜん違う。でも、できれば上の警察庁のサイトにもあるようにどの角度からでも反射する 再帰反射 のものが良い。
スポーツシューズや子供の靴にはかかとに反射材がついていて、後ろから見た場合に足の動きに合わせて動くのですごくわかりやすい。足が光るとどれくらい見つけやすいかという動画もある。
再生して 10 秒あたりに靴がギンギンに光ってる映像がでる。これくらい大きくて全方向に反射するやつならだいぶ安心。ちなみに服に付いてる小さいロゴが光るものもあるけど、ほとんど見えないので意味無いです。
自分がジョギングする時は何かのイベントで貰った反射バンドを足につけている。これなら前後左右どちらからでも見えるし、足に合わせて動くので目立つ。
歩きだと足が上がらず目立たないので、犬の散歩や夜のウォーキングの人はこういうタスキ型がいちばん良いと思う。高い位置で光る、反射面積が広い、という点で視認しやすかった。ただ、カッコ悪いからなのか面倒なのか、付けてる人はあまりいない。一番よく見えるのに… 😓
ということで反射材とライト付けようねという話でした。…と思ったらもうひとつ自転車の見えない例があった。
光害からの蒸発や幻惑現象
ロードバイクの人が安全のためにかなり強力なライトを付けていて、それが明るすぎて対向してくる時にいろいろ見えなくなる。光ってる自転車は眩しいながらギリギリ位置がわかるんだけど、ライトの前にいる人が光に溶け込んでしまって全く見えない。交通用語で「蒸発」とか「幻惑」というらしい(教習所で習ったような気もするけど覚えてない)。蒸発現象 - 群馬県警察
車で言うと「せまい路地をハイビームのまますれ違う」ような物なので、ロードの人ももう少し気を使ったらいいと思う。自分は良くても相手が眩しくて見えてないかもしれなくて、どっちかというと車のドライバーの方が困ってそう。
実際困ってそうな動画があった。上に出てくる眩しい自転車 3 台は普通のママチャリで、ライトが上向き気味なのも原因っぽい。光害を自認するロードはもっと眩しそうなので、狭い道をすれ違うときはちょっと下向きにするとか調整しようね。