自転車の財布と同じくらいの悩みにスマホがある。3〜10時間くらい汗にさらされるので防水機能が欲しい。バックポケットに入れそびれて落としたりするので衝撃に強いほうがいい。バッテリーは24時間もって欲しい。ライド先で景色やご飯を撮りたいのである程度性能の良いカメラが欲しい。ついでに普段の生活で子供の写真もいい感じに撮れてほしい。
結論から言うと 「ケースに入れたiPhoneをジップロックに入れて低電力モード運用」 が正解なのだが、iOSに飽きてきたのと、最近のiPhoneが高いので去年KickstarterでAtomを買った。1年ちょっと使った結果、自転車向けにはまぁまぁ良いが、私生活で子供の写真を取る時にカメラがしょぼすぎてダメ、という結論になった。
以下、主にAtomのレビューというか愚痴です。
Atomとは
2018年の6月にKickstarterに出てきたG-SHOCKみたいな小型スマホで、Unihertzという上海のメーカーが作っている。Atomの前にJerryという小型スマホも作っていて、それの改良版みたいな感じ。世間には小型スマホ、タフネススマホというジャンルがあるらしく、いい感じに合体させたような物でもある。
Kickstarterのあとに、公式サイトとなぜかAmazonでも買えるようになった。
Amazon | Unihertz Atom, 世界最小4Gタフネススマートフォン,アンドロイド 9.0 Pre,SIMフリー,4GB RAM と64GB ROM
前作のJerryは電池の持ちが悪かったらしいが、Atomでは2〜3日持つ容量のバッテリーが搭載された。その代償として厚さがiPhoneの2倍以上ある。重さも100gとiPhone5くらいある。
雑なレビュー
だいたい Atom レビュー - Google検索 に出てくるところと同じ。
良いところ
- 電池が持つ
- タフで安心
- 完全防水(ただし充電は端子が完全に乾いてから)
- イヤフォンジャックがある
- 使ってないけどストラップホールもある
- 画面が小さいのでスマホを見なくなる
- 画面が小さいので入力もしなくなる
- 個人的にAndroidが新鮮でさわってると楽しい
- ハードウェア的にも何かさわってると楽しい
悪いところ
- 画面がしょぼい
- カメラの性能が悪い
- NFC搭載だが、おサイフケータイに未対応
Atomの画面
これがAtom
これがiPhone6
並べると肉眼ではよく分かるが、写真撮ったらよくわからなくなった。
縮小とか加工一切なしのスクリーンショット
解像度が 240x432
しか無いため画像がまともに表示されない。いや、表示されないこともない。実はこれAtomは悪くなくて、自分で撮った写真はちゃんと表示されるのだけど、最近のウェブやアプリは解像度に合わせて画像を出し分ける物が多く、ガラケー向けみたいな低解像度画像を出力されてしまう。おかげでインスタとかもガサガサに荒れた写真が流れてくるようになり、キレイなはずの写真を見ても何の感動も生まれなくなった。
Stravaもこうなる。日付の文字も下が切れてしまっていて、最低フォントサイズに引っかかった文字がはみ出したりもする。あとメルカリでバーコードを出しても小さすぎてコンビニのスキャナが読めない、という不具合(?)もある。
Atomのカメラ
まずiPhone6
これはAtom。マクロ撮影もできるし結構ボケる。
iPhone6
Atomは彩度が低め。さらに被写界深度が異常に低くて、成田空港、特急などの文字がボケてしまっている。
被写界深度のせいだと思うが、画面をタップしてフォーカスを合わせて撮影してもおかしな所にピントが合ってしまう。あとシャッタースピードが遅いのか暗い所が全くダメ。別のカメラアプリに変えれば改善するかもしれないが、Androidのアプリは全くわからないのでどうにもならない。ちなみに標準アプリは彩度やシャープなどの設定を記憶してくれないので完全にダメ。
おサイフケータイ未対応
iPhoneではApplePayでSuicaやクレカを使えるようにしていたので、スマホだけでどこでも行けた。AtomはそれができないのでSuicaの入った財布を持ち歩く必要がある。最近のAndroidだしSuicaも使えるだろう、という前提で買ったのでこれは痛かった。
子供とお出かけする時に、カメラとしてiPhoneを持つようになる
完全に本末転倒になってて、メイン端末をAtom、Suicaなどの財布、撮影用のiPhone、という謎運用になってしまっていた。
Atomでは動く子供をうまく撮れない上に、インスタに上げる時も写真の加工具合が全くわからない。ので、出先ではiPhoneで撮って、テザリングしてインスタに上げる、という事をしていた。そのうちAtomがモバイルルーター、iPhoneがメイン端末みたいな位置づけになってきてなんか色々ダメ。
The Next Generation of “Atom”
そうこうしているうちにiPhone6のバッテリーもヘタってきて次のスマホどうしようかな…と思っていたら、facebookのUnihertzグループでAtomの次世代版みたいな投稿を公式が立てていた。欲しい機能をコメント欄に書いてね!とあり、そのコメント欄には「高解像度ディスプレイ、高性能カメラがほしい」みたいなのが並んでたので、この辺が改善されてまた3万円くらいだったら買うかもなぁ、という感じです。今から計画して〜ってなると、発売は2年後くらいかな。
Hey, I finally got my Unihertz Titan phone and HOLY SHIT IT'S HUGE! pic.twitter.com/KyiLVV6DJo
— Ely (a.k.a. Boofus T. Doofus) (@boofusthedoofus) January 4, 2020
unihertz titan - Twitter Search / Twitter
ちなみについ先日Titanが出荷され始めたようで、Twitterに受け取った人の写真がいくつか上がっていた。物理キーボード使わないので見送ってたけどかなり大きいらしい。バッテリーの持ちもすごいが330gくらいあるとの事。すげーな。
っていうのを書いて寝かしておいたらAtom XLが発表された
Atom XL | the upgraded Atom with 48MP Camera and 4 inch screen.
見た目は同じなのにディスプレイサイズが4インチになった(Atomは2.45インチ)。facebookのユーザーグループで発表があったときは「でけーよ」っていうコメントしかつかなかった。3.5インチくらいを想像してたのでデカすぎる。なぜかトランシーバー機能もついていてアンテナも付いている…。Xだとアンテナないらしいけど。
その間にもiPhoneの電池はどんどん劣化していて、2時間半のZwiftレースでバッテリー切れして最後にアイテムが使えない、という事が起き始めた。Amazonで「タフスマホ」って打ったらBlackview BV5900っていう強そうなのが2万円弱で出てきて、AtomXL待たずにこれ買っちゃおうかな…って気持ちになってきて、そこそこデカそうな見た目(5.7インチ, 268g)に見慣れてきてAtomXL見たらやっぱりこれでいいかなって気持ちに。カメラとソフトウェアの性能アップ頑張ってくれ…。