そうだ、奥多摩に行こう

ミノウラ FG540 ハイブリッドローラーを1年半愛用した

2017年10月22日 gadget zwift

折りたたんだ状態の ミノウラ FG540 ハイブリッドローラー

2016年3月にミノウラのFG540 ハイブリッドローラーを買った。SIAM SHADE似の朝倉さんにevoを借りた直後に買った。Zwiftやりたかったから。

なんだかんだで1年半くらいお世話になった。使いやすくて気に入っていたけど、自分の使い方に合わなくなってしまったので最終的には手放してしまった。思い出にひたれるようにインプレを残そうと思う。
Zwiftについて記事はこの辺をどうぞ → Tag: zwift

いいところ

わりと静か

FG540ハイブリッドローラーと防振防音ゴム

ローラーが動いている・回っている割には静か。防振・防音対策は100均のコルクマットと適当な防振ゴム。うちは普通の鉄筋マンションだけど、奥さんいわく部屋のドアを閉めるとほとんど聞こえないらしい。

負荷の状態にもよるけど、300Wくらいまでなら家族も気にならない。500Wあたりからグォングォン音が出始めるので、夜はちょっと気が引ける(10秒くらいだから許して…)。

FG540ハイブリッドローラーと防振EVAクッション
ちなみに3脚側は100均に売ってる1cm厚くらいのやつを敷いている。

音に関してはAmazonのレビューも参考になる。
Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: MINOURA(ミノウラ) FG540 Hybrid Roller ハイブリッドローラー

負荷をかなりかけられる

FG540ハイブリッドローラーのリモコンダイヤル

ダイヤル式のリモコンで負荷を7段階で選べる。一番軽い「負荷1」だと追い風のような軽さでシャカシャカ回せる。逆に「負荷7」にすると5%〜くらいの坂のような感じになって意外と重い。500〜600Wくらいはかけられるらしい。

ちなみに使い初めの頃は最大負荷が重すぎて、真ん中の4で使っていた。

設置がすごく簡単

前輪を外してフロントフォークをFG540に固定して、後輪は乗せるだけ。タイヤを雑巾でツルッと拭けば設置完了。外から帰った後の設置が楽なので、バイクスタンド代わりでもあった。

フレームを痛めない

FG540ハイブリッドローラーの三脚固定部分

らしいです。知らずに買ったんですけれども。固定ローラーはタイヤにギューッと押し付けて使うが、FG540は自重で乗ってるだけなのでフレームの後ろの方は痛まないとのこと。タイヤは減らないし、タイヤカスも出ない。

フロントフォークは三脚に固定されているが、衝撃吸収ゴムが入っていて”しなる”のでこちらもダメージなさそう。

省スペース

三脚を閉じて壁際に寄せたFG540ハイブリッドローラー

前輪側の3脚をハンドル幅くらいまで閉じても自立する。多少押したくらいでは倒れないので、乗らない時はこの状態で壁に寄せていた。

また、前後のパーツをバラして折りたたむとだいぶ小さくなる。車に積んで会場でアップに使うのも問題なさそう。重さは10kgくらい。

そこそこダンシングできる

車体を振るようなのはできないけど、3脚の大きさが十分あるおかげで、ハンドルを強く握ってもがいても安定していた。フォーク固定部のゴムのはたらきで多少の歪みは吸収してくれる。

メーカーサポートが良い

1年半で3回不具合を出してしまった。詳細については後述するけど、ミノウラのサポートにメールを出して、返事が来てローラーを送ったら2〜3営業日くらいですぐ返ってきた。1回目と2回目は1年間の保証期間内だったので無料、3回目は期間外だったけど、その前の修理から日時があまり経っていないとの理由で無料だった。

連絡も早く、またメールも(こちらが詳細に書いたからかもしれないけど)丁寧かつ詳しく書かれていてよかった。配送先の住所で知ったけど同郷の岐阜県なので、個人的にも応援したい。

ちなみにサポートの差出人もミノウラさんだった。たぶん家族経営。

わるいところ

Zwiftで正しい数値が出ない(zPowerの話)

Zwiftのローラー選択画面でFG540ハイブリッドローラーを選ぶ

Zwiftが対応したはずだが、Zwiftに指定されている「設定1」だと軽すぎて明らかにおかしい。ゲーム内でものすごいスピードが出てフラグを立てられてしまった。

去年のサイクルモード*である程度調整されたZwiftをやった時に Zwift Island Climbという区間を2分弱で走る、というイベントに参加していて、それに近いタイムになる負荷にしておけば良さそう…と調整していったら負荷7(最大)という設定になってしまった。
サイクルモード2016に行ってきた 、の真ん中あたりに書いてある。

これ、ハイブリッドローラーは何も悪くないんだけど、Zwiftマンとしては不満というか、「🐼: ?????」という感じだった。

正しいzPowerは負荷5〜7のどれかだと思っていて、設定5でも良かったんだけど、もし6が正解だったら下駄はいたFTPになるよね、ぬか喜びになるよね、と考えて最大負荷にしていた。

最大負荷で使い続けると高温になる

上記の理由から最大負荷で使うようになって、これが故障の原因にもなってしまった。最大負荷で長時間使うと負荷装置が熱くなりすぎてしまい、まわりの樹脂部品やローラーの軸を一時的に柔らかくしてしまう。この時にテンションのかかっている部品に歪みが生じるようで、そのままローラーを降りると歪んだまま冷えて固まってしまうらしい。歪みが出ると部品同士が接触して「ガリガリガリ…」という異音を出すようになる。

サポートからのメールに対策が書いてあって、

  • ベルトのテンションを適切に保つ(強すぎても弱すぎてもダメ)
    • 強すぎの場合: 負荷が強くなりすぎたり、プーリーを痛める
    • 弱すぎの場合: ローラーに巻き付いたVベルトが滑ってしまい、摩擦熱を起こして機材を痛める
  • 熱をもたせるような使い方をした場合は、ローラーもクールダウンさせると良い

と教えてもらった。ベルトのテンション、どれくらいが適切かわかりにくいんだけどね…。

ハイブリッドローラーの熱ネタはググるといくつか見つかるが、発売されたばかりの頃は遮熱パッキンが熱を防ぎきれておらず、不具合を出してしまっていたらしい。いま出ているやつはその辺が改善されているので、普通に使う分には問題ない(高負荷での使用も想定されているとのこと)

うちでやっていた熱対策

FG540ハイブリッドローラーの熱対策

教えてもらった対策に加えて、こういうUSB扇風機を負荷装置の真横において、常時風を送り続けるようにした。これを始めてからは、Zwiftレースでゴリゴリ踏んでも異音を出したりとかしなくなった。

過去3回の不具合を出した原因

1回目

負荷4でZwiftをやっていた10ヶ月くらいは何も問題がなかった。一番重い負荷7に変えて、平地コースのスプリント区間で思い切り踏んだあとに異音が発生した。

2回目

遮熱パッキンを変えてもらい、負荷装置を扇風機で冷ます方法も取りいれて上手くやっていたが、Zwiftの参加イベントに遅刻しそうになり、うっかり扇風機を付け忘れてイベント開始。平地コースでスプリントを複数回してしまい異音を再発させる。

3回目

普通におとなしく乗っていたが、Vベルトに寿命が来て伸びてしまい、ベルトがローラーの上をスリップして摩擦熱発生、熱が負荷装置に伝わり軸受のネジ穴が破損。ローラー側のベルトを通す溝もすり減っていて、いろんな部品が交換になってしまった。

どうすればよかったのか?

パワーメーターがあればよかった。そうすれば負荷7で使わなくても良かったので、こんなことにはならなかった😭

ちょっと気になる所

自転車が10cmくらい高くなる

FG540ハイブリッドローラーの高さ

ローラーの「上」に自転車を載せるので、その分位置が高くなる。標準状態で10cmほどの高さ。3本ローラーには足を載せる台が付いてるけど、FG540にはないので乗る時ちょっと怖い。

振動防止のクッションを足すと、自分の場合は12.5cm高くなっていた。慣れないうちは怖かったが、左のペダルのビンディングをはめて、ハンドルをしっかり握って飛び乗るようにするとうまく乗れていた。馬っぽい(馬乗ったことないけど)。

まとめ

そんなわけですっかりZwiftマンになってしまった自分は、ゲーム内で正しいパワー値が知りたい → パワメは高いので買いたくない → FG540で実際の値に近い設定をみつける → FG540に負担をかけすぎるので卒業、となってしまった。こないだ自転車講習に一緒に参加したukさんがローラー持ってなかったので譲りました。

ハイブリッドローラーについて簡単にまとめるとこんな感じ。

  • 気軽に使えて良い
  • わりと静かで、負荷もそこそこあり、超ガチ勢でなければ問題なく使える
  • Zwiftをやりたい場合はパワーメーターを持ってたほうが楽しめる
  • 負荷は4くらいまでにしておくと故障もせず長く付き合える
  • 負荷装置が熱くなりすぎる場合は扇風機で冷やそう

自分はと言うと、Zwiftに使えるローラーがほしい、できれば正確なパワー値がわかると良い、という理由からEliteのKURAに乗り換えました。駆動部がないので振動が出ない、恐ろしいほど静か、パワーメーター内蔵でついに正確なFTPがわかるようになった、と嬉しいことばかりですが、お値段はFG540の2倍でした。財布が引き抜いたばかりのマンドラゴラみたいに泣き叫んでます。