そうだ、奥多摩に行こう

読書

2007年8月22日

他人を見下す若者たちを図書館で借りて読んだ。過去の実績や経験に基づくことなく、他者の能力を低く見積もることに伴って生じる本物でない有能感を仮想的有能感と定義し、他人を見下す原因を掘り下げていく内容。162Pにある「有能感をあらわす4つのタイプの表」が面白かった。自尊感情が高く、他人を低く評価したり軽蔑しない「自尊型」のタイプの説明を見て、出来た人間ってのはこういうのを言うのかなぁ、と思う。

内容のほとんどは仮想的有能感の定義と例の提示で、最後の6ページに「では、どうすれば良いのか?」という対策のようなものが書いてあった。下記の3つ。

  1. しつけの回復
  2. 自尊感情を強化する
  3. 感情を交流できる場を!

なんとなく納得。
でも筆者自身「私自身に妙案はないが…」としていて、畑違いの分野なのか、内容はちょっと弱い。

他者軽視といえば、以前ナップスでヘルメットにつけるシールドを物色していたときに、ギャル系カップルがそこに人がいないかのように割り込んできて、あーだこーだと選んでいたのを思い出す。こういう事がなぜ起こるのか、が書いてあったように思う。セルフハンディキャッピングみたいな心の弱さが引き起こしてるんじゃないかな、と自分は思う。中身に自信がないからゴチャゴチャとした装飾をつけるとか、そんな感じ。

その次に、子供いないけど人格の土台をつくる子育てを読む。他人を見下す若者たちの回答になりそうな事が書いてあって、薄いながらも読み応えがあった。

  1. 基本的信頼
  2. 自己コントロール
  3. 自発性

という3つのキーワードが軸になっている。子供の教育以前に、自分自身はどうなのかと改めて考えさせられた。自分は1と3が足りない気がする。
子育て教育のタイミングは幼児期だと思われてるけど、その時期を過ぎてしまってももし子育てのやり方を間違っても、それに気づいたその時点からやり直していけばよいのです。とこの本には書いてある。これは多分、大人になっても、物凄く大変だろうけどやり直せるって事だろうし、実際に直せるんじゃないかな。知ることや気づくことが大事。